イベント概要

松村晃泰 展「視線の行方」

「Phantom – bubble -」2021年
能勢石、積層ガラス

 

<天プラ・セレクションvol.95>

天プラ・セレクションは、岡山県ゆかりの美術作家を個展形式で紹介する、天神山文化プラザの企画展シリーズです。vol.95として、彫刻家 松村晃泰 の個展を開催します。

松村晃泰は、岡山市在住の彫刻家です。大阪芸術大学大学院で彫刻を研究し、幅広い素材と向き合った経験をもって、素材から美を引き出すべく制作を続けています。
松村の作品は、素材と向き合う飽くなき好奇心と探求心に彩られています。近作のPhantomシリーズは、石とガラスを融合させた作品で、質量のある実像としての石と、周りの景色を取り込み虚像として働くガラスとの対比が、私たちに実存とは何かを問いかけます。

松村が価値を置くのは、美術品として残っていく彫刻そのものではなく、彫刻を通して人の中に起こる経験です。松村は石の質感と質量による彫刻との対面感覚に加えて、ガラスの反射と屈折によって取り込まれる周囲の光との共鳴と実在感の喪失、さらには作品側からの視点をも提示し、多面的な体感を鑑賞者に与えます。それは情報があふれる現代において多種多様な視点がぶつかり合い絡み合って織り成される人間社会を思い起こさせ、また、折り合いのつかない様々の感情が渦巻く「人」そのものも感じさせます。

「美しい風景が見たい。そのために制作している。」と語る松村。その根底には、複雑で見極めることが難しくなった世界の中で、実像を見極め続けていく意志が感じられます。私たちは未来に何を見たいと望むのか、何を創造したいのか。松村が提示する多面的な視点の先に、「実像を見極め続ける」ことの中にある「生」を感じていただけたらと思います。

 

 

<期間>
2021年11月16日(火)〜 11月21日(日)

 

<会場>
天神山文化プラザ
2階 第3展示室

〒700-0814 
岡山市北区天神町8-54 

 

<料金>
無料

 

<松村晃泰 略歴>
1974 京都市生まれ
1999 大阪芸術大学大学院 芸術制作研究科(彫刻)修了
現在 岡山市在住

 

<主な活動>
1997 未来に生きるMOAI計画(岡山,犬島)
2001 国際石彫シンポジウム ゴア 2001(インド)
2005 8人の作家(アートコートギャラリー/大阪)
2007 第一回国際彫刻シンポジウムロルダン[第1位] (アルゼンチン)
2008 国際雪像彫刻大会ジャパンカップ名寄[第1位] (北海道 名寄市)
2010 松村晃泰展 -うつろい-(ギャラリーはねうさぎ/京都市)
2011 国際雪像彫刻チャレンジ(カナダ,ホワイトホース)
2014 第18回ハルビン国際雪像彫刻大会[第3位](中華人民共和国)
2014 Carve Tahoe アーチストチョイス賞(アメリカ合衆国)
2016 ザ・のみぎリズム 2016 [主催・参加](岡山 矢掛町)
2017 岡山現代彫刻の断片(奈義町現代美術館ギャラリー/岡山)
2017 笠岡諸島アートブリッジ2017(岡山 白石島)
2018 World Snow Festival[第2位](スイスグリンデルワルト)
2019 国際雪像彫刻チャンピオンシップ2019(アメリカ合衆国ブリッケンリッジ)
2020 石 ~3人のかたち~(岡アートギャラリー/岡山)

 

<お問い合わせ>
岡山県天神山文化プラザ
Tel:086-226-5005

 

 

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