岡山カルチャーゾーンの魅力再発見!
OKAYAMA
CULTURE
SCOPE
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備前刀の聖地、故郷である備前国。平安時代の和歌集『古今和歌集』には「真金吹く 吉備の中山 帯にせる 細谷川の音のさやけさ」とあり、古来より鉄の産地として名を馳せました。
この吉備の中山東麓に鎮座するのが備前一宮の吉備津彦神社です。「桃太郎」のモデルといわれる彦五十狭芹彦命 (大吉備津日子命)や、鉱山や金属の神・金山彦命を祀り、備前国の製鉄や作刀を見守り続けてきました。
また、古来より武門武将の崇敬が篤い神社で、池田家をはじめとする岡山城主たちを含む、多くの人々の畏敬を集めました。
社伝によると、江戸時代延宝五年に、池田恒興(輝武命)、その子・池田輝政(火星照命)が相殿に祀られ、元禄10年(1697)には6代目城主の綱政によって社殿が再建されました。そのため、吉備津彦神社には岡山城主に関連する御神宝が多く伝わっています。
この度、岡山城改修工事中、収蔵資料を調査した結果、岡山の歴史を考える上で歴史的価値の高い御神刀の存在を確認いたしました。
本展では、吉備津彦神社の御協力のもと、特別観覧として、確認された御神刀をはじめ家次、國行など岡山城主ゆかりの刀や、長光などの御神刀を展示いたします。
どうぞ心ゆくまでご鑑賞下さい。
< 会期>
令和5年(2023)9月3日(日曜日)~令和5年(2023)12月3日(日曜日)
9時~17時30分(最終受付は17時まで)
※11月17日(金)~11月26日(日)は9時~21時(最終受付は20時まで)
<会場>
天守2階展示室
(1)初公開! 第6代目岡山城主・池田綱政ゆかりの御神刀
吉備津彦神社本殿が再建された、元禄10年(1697)に鍛えられた大太刀2振。
6代目岡山城主・池田綱政の指示で津田永忠が依頼したもので、どちらも備前長船の刀工(岡山藩の抱工)・横山上野大掾藤原祐定(よこやま こうづけの だいじょう ふじわら すけさだ)の作です。長さ、約1丈1尺7寸2分(355.1cm)と約8尺8寸9分(269.4cm)と、巨大なものです。
(2)岡山城主ゆかりの刀
初代岡山城主・宇喜多秀家の家臣・本多政重所用と伝わる脇差「家次(いえつぐ)」(室町時代末期(16世紀後半))、8代目城主・池田宗政所用と伝わる刀「(金象嵌銘) 國行 (来國行)(らい くにゆき)」、を含む7振を紹介いたします。